横浜市より大屋町へIターン

大田市には、田舎暮らしに憧れて、都会から移住された方がいらっしゃいます。なぜ、全国から「大田市」に住むことを決めたのでしょうか?
今回は、横浜市より大屋町へIターンされた伊藤正人さん(63歳)をご紹介します。

東京生まれの伊藤さんは、30歳を過ぎた頃から横浜で暮らしていましたが、平成21年9月に長年勤めた会社に終止符を打ち、同年11月に大田へ移住されました。
「なぜ大田市を定住先として選択されたのですか」との問いに、少し長くなりますと前置きされてから話していただきました。

「40歳前半の頃、転勤先の札幌で仕事をしていました。釣りが趣味で釣具店に立ち寄った時に、店主が島根県の江の川へ尺鮎を釣りによく行くという話を聞き、自分もいつかは江の川へ釣りに行きたいと思っていました。
ようやく3年前に念願の江の川へ釣りに行く事ができました。残念ながら、尺鮎は釣れませんでしたが、釣りを楽しむことができました。
以前から、田舎での暮らしを考えていたので、その日の帰りに「(財)ふるさと島根定住財団」に立ち寄り、相談をしました。そこで大田市を紹介され、江の川も近く、海も近く素晴らしい環境の大田市への移住もいいなと思いました」と満面の笑顔で語っていただきました。

その後、『おおだ定住支援センター』に相談に来られ、大屋町の空き家物件を紹介したところ、二度目に大田市に来られた際には移住を即決断されました。
それまで雑誌を片手に京都府綾部市や長野県小諸市なども定住先として見て回ったそうです。
伊藤さんは、定年後の人生を目的もなく過ごすのではなく、これからの人生を充実して過ごしたいと考えておられます。

伊藤さん(中央)とご近所の松岡夫妻


「自然に囲まれた環境の中で、隣に住んでいる松岡さんご夫婦のお手伝いをしながら、農業の勉強をしたり、大好きな釣りをしたり、(近所迷惑にならないので)防音の要らない部屋でチェロを弾いたりしながら、田舎暮らしを満喫したい」と話されました。
また、地区の皆さんや大田市のために何か役に立つことがあるのではないかと、地域のためにできることを探して毎日を過ごしているそうです。
横浜にいる娘さんとお孫さんが、近くこちらに遊びに来られるそうです。おじいちゃんの伊藤さんも首を長くしてその日を楽しみにしています。 
最後に、「近隣は高齢の方が多いけれども、都会の同年代の人と違うのは、皆さん元気で、目が輝いていると感じます。自分の選んだ選択は間違いではありませんでした」と力強く語ってくれました。

〜取材を終えて〜

伊藤さんは、ご近所付き合いを大切にし、地域に溶け込んでいらっしゃいます。やはり田舎暮らしを充実したものとするためには、地域の活動に参加したりする中で、地域との繋がりを大切にすることが重要だと改めて感じました。


この記事は「どがなかな大田市です!!」Vol.15(2010年6月発行)に掲載されたものです。
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