外観

 

◆広島からUターン◆

 店主の山藤徹さん(30歳)は大田市五十猛町の出身。 市内の高校を卒業後、広島の複数の飲食店で修業を重ねた。修業時代に最も長い期間勤めたのがイタリア料理店。ここでオーナーから、独立することを強く薦められる。

「その頃は独立しようとは考えていなかったし、つい2年前までは大田に帰 ることも考えていなかった。いつのころからか、ゼ ロスタートで自分のやってきたことを試したいという思いが芽生え、自分の店を持つことを考えるようになった。新たにお店を開くなら、生まれ育った自分の原点である大田しかないと思った」

自分のやりたいことを実現するため、がむしゃらに、ひたむきに突き進んできた山藤さん。

今回の起業には広島での経験が欠かせなかったという。「広島での修業時代に教 えてもらったことは数えきれない。考え方、ものの見方が大きく変わった。今まで気づかなかったことにも気づくことができるようになった」店づくりには丸1年をかけたといい、場所探しから市場調査まで、山藤さん自らの足で入念に調査。お店のコンセプトを徐々に固めていった。大田で開業したイタリア料理店は、広島で積み重ねた経験と努力の結晶だ。

 

 

◆「トラットリア」に込められた思い◆

 7月14日、イタリア料理店「トラットリアガバチョ」 がオープンを迎えた。店名にある「トラットリ ア」は、イタリア語で「気軽に入れる小さな大衆食堂」という意味だ。

なるべく敷居を低くして多くの方に来てもらおうという山藤さんの考えから、安価な価格に設定した本格的なイタリア料理の他に、ポテトフライや鶏の唐揚げなど、慣れ親しんだ料理も並んでいる。

 

料理

△パスタ、ピザの他にたくさんのオリジナル料理が並ぶ

 

 

 

◆居心地の良さにこだわり◆

ゆったりとした空間。ゆっくりと流れる時間。トラットリア・ガバチョは、「いつまでもここで過ごしたい」と感じさせる穏やかな雰囲気に包まれている。

「気軽に立ち寄れ、気楽に過ごしてもらえる。お客様に気を使わせない店づくりを目指している。お客様が過ごしやすい雰囲気として感じ取ってもらえたら、嬉しい」

そのための工夫は、店内のあちらこちらにちりばめられている。お店の魅力について多くを語ろうとしないが、提供するサービスには自信を持っている。

「親しい友人と楽しい話をしながらご飯を食べれば、より美味しく感じますよね。だから、食事する時の雰囲気はすごく大事だと思っています。お店の雰囲気づくりのためにもスタッフには、仕事を楽しむようにと言っています。スタッフが楽しんでいないとお客さんも楽しくないですから」  

川沿いに灯るお店の明かりには、いつでもお客様を迎えてくれる温かさが満ちあふれている。

 

店内

△居心地の良い店内は時間を忘れさせてくれる

 

 

◆支えてくれる皆さんに感謝◆

 取材を通じて感じたのは山藤さんの気さくな人柄と、強い想い、そしてチャレンジを続けるエネルギー。  山藤さんの魅力ある人柄に応援したいと思う人の輪が広がっていると感じた。

 「毎日スタッフに支えられています。明るく笑顔で応対してくれ、よく気が付いてくれるスタッフに感謝 しない日はありません。また、このお店をオープンするにあたっては、多くの皆さんに応援いただきました。本当に感謝しています」

山藤さんの目標は40 年この店で飲食を提供し続けること。応援してくれる一人一人への感謝を胸に、今日も笑顔で厨房に立つ。

 

山藤さん

△これからの店作りについて笑顔で語る山藤さん

 

店舗情報

※トラットリアガバチョではアルバイトを募集しています!

詳細は☎0854-83-7172まで。

(平成28年1月8日現在での情報です。)