近江雅子さんのプロフィール 1979年生まれ 江津市出身 2017年3月にゲストハウス『湯るり』営業開始 2019年には、ゲストハウス『HÏSOM』をオープン 中学生の頃に、「英語が出来れば世界中たくさんの人と話が出来る!」という想いで、アメリカに行くことを決意。 ボストンの高校に入学。 1年半のボストンでの生活の中で、「地元の事、日本の事をなにも知らない」自分に気付き、日本の大学に入るために、地元の高校に編入する。 地元高校卒業後、京都の大学に進学、結婚をきっかけに東京に移住。 東京では、英語を話せる事を活かして日本に支社をもつアメリカの会社など、様々な仕事に従事する。 2013年に、同じく江津出身のご主人と、お子さんと共に温泉津へ移住。 主人の夢を叶えたい!温泉津へJターンを選択した理由 実は主人の実家は、江津市にあるお寺なんです。 もともと実家のお寺を継ぐつもりでいたのはもちろんなんですが、ある日温泉津のお寺からぜひ跡を継いでほしいと、熱烈なアプローチがありまして。 主人の希望をかなえたいという思いもあって、島根への帰郷を決めました。 いまは、温泉津のお寺の住職をしつつ、実家のお寺でお父さんのお手伝いをしています。 温泉津にゲストハウスを作った理由とは?開業の背景 私が温泉津に帰ってきて、最初に行ったのは、温泉津の主婦の皆さんと一緒に行った『漁師飯』というボランティアでした。 楽しくて、お客様も来てくださるんだけど、やっぱりボランティアだと維持していくことが難しくて。 「お寺と両立しながら、空き家で出来る事って無いかな?」 と考えていたところ「しまね田舎ツーリズム」の制度を知って、『民泊なら始められそう!』と思ったんです。 ゲストハウスの仕事とは?近江さんの働き方 宿泊者のチェックイン対応 現在、2つのゲストハウスを経営しています。 湯るり(2017年3月) HÏSOM(2019年7月オープン) ゲストハウスは、「家の一部屋を借りる」というイメージですね。 お客さん同士で話ができる共有スペースがあったり、近所の方からいただいた魚を刺身でお出ししてみたり。 旅館やホテルのような決まったサービスはないけど、その日その日で楽しみ方が違うことも魅力ですね。 1日の仕事の流れは、朝お客さんのチェックアウトの対応をして、お昼はお寺のお手伝いに行ったりしていますね。 夕方は「湯るり」に戻ってお客さんのチェックインの対応と行ったり来たりしています。(笑) >>湯るり公式サイトはこちら 仕事へのやりがいって何?お客様への思い 仕事でやりがいを感じる時は、お客さんとの出会いですね。 自分の知らない世界を教えていただけるので、お客さんとの会話が楽しいです。 あとは、「湯るりよかった」とか「温泉津よかった」と言ってもらえたり。 ありがたいことにリピーターのお客さんも結構いらっしゃるので、そんな方々に「お帰りなさい」って言えることはとても嬉しいことだなぁと感じますね! そうして温泉津のファンがまた一人増えること、そのお手伝いができていることにやりがいを感じていますね。 マイナスではなくプラスに!「何も無い」が田舎の魅力 人に来てほしい時って、「あれもある」「これもある」って「在るもの」を伝えたくなっちゃうんですよね。 でも、実際に「石見神楽」や「温泉」などの観光資源を活用して運用できるのは限られた人なんです。 そうすると、どんな施策を打ち出すにしても、運営の顔ぶれも一緒、内容も一辺倒になってしまう。 そうじゃなくて「何も無いこと」に価値をつけたら、すごく魅力的な街になると思ったんですよね。 去年オープンした「HÏSOM」のある日祖地区は、自動販売機もない、電波も入りにくい地域なんです。 だからこそ、当たり前にある便利さや、煩わしさから離れて、「何もない場所で、何もしないことをゆったり楽しむ」ことをコンセプトにしています。 >>HÏSOM公式サイトはこちら 無いものは作ってしまおう!田舎で住むためのマインド 田舎って、何も無いですよね(笑) 都会から見ると、住むには不便、仕事が無いとか。 でも、「中途半端じゃない田舎」だからこそ、そこで必要とされていることを自ら作り出していけると思うんです。 都会の競争にまみれているよりも、田舎で本当に必要なサービスを提供することでオンリーワンになれると思っています。 街を元気にしたい!夢やこれから挑戦してみたいことは? 中心にあるのは、お寺の維持や繁栄をしていきたいという思いですね。 ただそのためには、街が元気じゃないといけないので、「街のこと」も「お寺のこと」と思って、街のイベントや行事には参加しようと、主人とも話しています。 お祭りや行事などに参加しながら、次世代へ繋いで行くことも大事だなぁって。 今4歳の息子が大人になる頃も、活気あふれる街であってほしい、外から人がやってきてくれるオープンな街であってほしいです。 そのためにいま私たちにできることを、自分たちでできる範囲で整えていければ、と思っていますね。 「温泉津が大好き」近江さんが感じる温泉津の魅力 温泉津の魅力は、「中途半端な田舎じゃない」ってところですね(笑) コンビニは遠いですし、お店もそんなに無いですし。 その代わり自然の恵みが豊富です! 海の幸はすごくおいしいし、温泉も自然の恵みですしね。 近所の方から、魚や野菜をもらったりという距離感も田舎ならでは。 もちろん地元の江津市も好きなんですが、江津では味わえなかった世界が温泉津にはありますね。 大田市へのUIターンを考えている方に一言! 案外なんとかなるものです(笑) 都会で何かを始めようと思うと、大きなリスクを背負いますよね。 田舎では、たとえ失敗したとしても、家賃や生活費も都会に比べると低いので、大きなマイナスにはならないと思うんですよね。 そして、地域の方々が協力的で応援しやすいというのが大きい。 なにより田舎らしい人間関係が温かく、都会ではなかなか味わえません! とれたてのお魚を頂いたり、お野菜を頂いたり・・・ その恩返しは、自分が出来る精いっぱいの地域貢献をすることかなと思っています! 「誰かのためにやろうと思っていれば、自然と周りも協力してくださるので、安心してチャレンジできる。」 そういった状況に身を置くと、人生を充実させることができると思いますよ! 近江様ありがとうございました! 近江さんが運営する『湯るり』と『HÏSOM』 湯るり 所在地 〒699-2501大田市温泉津町温泉津ロ201 WEBサイト http://yururi-yunotsu.jp/ HÏSOM 所在地 〒699-2501島根県大田市温泉津町温泉津 イ588-1 WEBサイト http://hisom.jp/